企画展 集めた赤水 歩いた伊能
伊能忠敬については、江戸時代に正確な日本地図を作った人物だと学校で習ったので知っていた。
先日、amazon prime videoで大河への道と言う映画を見た。中井貴一主演で、伊能忠敬を大河ドラマで取り上げてもらおうと奮闘する物語だ。ところが伊能忠敬について調べて行くうちに衝撃の事実を知ることとなる。
実は、伊能忠敬は日本地図が完成する3年前に亡くなっていたと言うのだ。(これは歴史的事実なので主人公が知らなかっただけだ)
私自身、この映画によって伊能忠敬について様々なことを知って伊能忠敬に大きく興味が湧いた。ゼンリンミュージアムは以前から知っていて、そこに伊能忠敬の地図があることは知っていたが、企画展もあると言うことなので今回初めて行くことにした。
ゼンリンミュージアは、リバーウォークの朝日新聞側に建物の14階にある。エレベーターを下りるとゼンリンミュージアムの受付がある。
受付では、感じの良い女性が丁寧に迎えてくれた。入館料1000円払うとパンフレットなどの資料を渡してくれて、館内の説明をしてくれた。
企画展のテーマは、「集めた赤水、歩いた伊能」
長久保赤水と言う人物が1779年に「赤水図」を完成していた。伊能忠敬が「伊能図」を完成したのが1821年のことだ。
赤水図
(ゼンリンミュージアム HISTORY OF JAPAN THROUGH MAPPING)より
伊能図
「集めた赤水」と言うのは、赤水はほとんど現地に行かず、測量もせず、ほぼ集めた資料で赤水図を作った。伊能忠敬は、測量や数学。天文学などを使って伊能図を完成させた。
世界の地図の歴史
常設展では、世界の地図の歴史について学ぶことが出来る。
マルコ・ポーロの「東方見聞録」によって、日本が「黄金の国ジパング」と紹介されて以降世界は日本に注目し始めた。16世紀初頭までの日本地図は、まだ想像だけで描かれていた。
左:ボルトーネ 日本図
上:オルテリウス/ティシェイラ 日本図
16世紀初頭のボルトーネ日本図は、想像上で描かれている
16世紀末に描かれた、オルテリウス/ティシェイラ 日本図は初めて3島が正確に描かれている。
(ゼンリンミュージアム HISTORY OF JAPAN THROUGH MAPPING)より
1643年の鉄砲伝来以来、ヨーロッパから様々な国の人たちが日本訪れるようになった。ポルトガル人が九州を測量したと言う記録もあるそうだ。この頃から日本列島の様子が徐々に明らかになって行き地図も作られたらしい。
長久保赤水や伊能忠敬の地図はそのような過程の蓄積の末に出来上がった結果であったことがわかり、貴重な経験だった。
景色を見ながらコーヒーを味わう
展示を見終わった後、休憩スペースで、コーヒーを飲み、企画展限定の大福を食べる。
大きな窓からは、近くの工場群と遠くに彦島が見えている。
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